2024.11.30
家づくりについて調べていく中で、「乾太(かんた)くん」の存在を知った人も多いと思いますが、家事ラクな家を目指す場合、乾太くんはもはや必須級!
そこで今回は、実際にせやま家でも採用している「乾太(かんた)くん」について、実際に使ってみて感じたメリットや見逃しがちなデメリット、どの機種を選ぶべきか?の具体的な選び方まで徹底解説していきます!
導入に関わる具体的なコストの話などもしているので、ぜひ最後まで読んでくださいね!
家事を減らして家族の時間を増やそう!
目次
「乾太(かんた)くん」とは?
そもそも「ガス乾燥機」って何?
ガス乾燥機とは、ミニ版のコインランドリーのようなものです。
最近では乾燥機能の付いたドラム型洗濯機も豊富ですが、ガス乾燥機はその名の通り乾燥に特化したもののため、ドラム型洗濯機よりも乾燥までの時間がめちゃくちゃ早いのが特徴。
加えて、コインランドリーで乾燥をかけたような「ふわふわ感」だけでなく、除菌もできるし…と、家事ラクにつながるだけでなく、生活の質を爆上げしてくれます。
乾太(かんた)くんの導入メリットは?
メリット①:わずか”60分”で乾燥完了
ドラム式洗濯機にも乾燥機能がありますが、ドラム式洗濯機の場合、乾燥まで大体「2~3時間」ほどかかってしまいます。
しかし乾太くんであれば、乾燥完了までわずか60分。
加えて、ドラム式洗濯機の場合、乾燥時に生じた熱を室内に排熱するため、「部屋が暑くなる」というデメリットがあるのですが、乾太くんは室外に排熱する仕様のため、どんな状況でも60分という短時間で洗濯物が乾きます。
メリット②:仕上がりがふわふわ
(出典:リンナイ)
「短時間で乾く」というのも大きなメリットですが、それに加えて乾太くんで乾かすとふわふわになる、というのも非常に大きな魅力。
特にバスタオルなんかはドラム式洗濯機や浴室乾燥機で乾かすと、パリッパリになってしまいがちですが、乾太くんであれば短時間で乾くうえに仕上がりもふわっふわです。
メリット③:生乾き臭を抑えて除菌も!
(出典:リンナイ)
またガスを使って80℃以上の温風で乾燥させているため、ふわふわにするだけでなく、生乾き臭を抑えたり、除菌したり…もできるのが素晴らしいですね。
メリット④:導入コストもそこまで高くない
ここまでくると気になるのは、「導入にかかる費用」と「ランニングコスト」ですよね。
まず導入費用に関しては、乾太くん本体代だけで25万円~30万円くらい。(ガス管引込工事費用は除く)
高いと感じるかもしれませんが、また乾太くんを入れるのであれば、外干しは不要になりますから、バルコニー費用を乾太くんに充てる形にするのがいいでしょう。(バルコニーは大体1坪30万円ぐらいです)
もちろん「布団を干す用に小さいバルコニーが欲しい!」という人もいると思いますが、バルコニーは雨漏りの原因になったり、意外とコストがかかりますし、後ほどご紹介する、乾太くんの上位グレード(デラックスタイプ)であれば布団やシーツの乾燥も可能なので無理にバルコニーを作る必要もないと思います。
関連記事:『バルコニー付けると後悔する理由5選!でも付けるべき人の特徴とバルコニーを無駄にしない鉄則7選も紹介!』
メリット⑤:ランニングコストは1回80円程度
(出典:リンナイ)
またランニングコストについては、大体「80円/1回」くらい。
せやま家の場合、1日に5kgの洗濯物を2回回していますが、それを全て乾燥させるとしても1日に160円程度。
1日160円で、「洗濯物を干す」・「取り込む」という家事から解放されるならむちゃくちゃ安いですよね
もちろん乾燥機で回せない服もあるので、一部部屋干ししないといけないものもありますが、タオルやバスタオルといったかさばる大きいものは、全て乾太くんに入れておけばいいんです。これはめちゃくちゃありがたい!
逆に、乾太(かんた)くんのデメリットって何?
失敗しないためには、メリットだけでなく、デメリットの把握を把握したうえでしっかり対策を行っていきましょう。
デメリットと対策①:設置部屋が寒くなる可能性がある
意外と知られていない乾太くんのデメリットとして挙げられるのが、「部屋が寒くなる可能性がある」という点。
しかしこれは、それぞれ対策が可能な内容になるので、対策内容と合わせてチェックしていきましょう。
パターン1:排熱ダクトから「外の冷気」が逆流するケース
まず先にもお話ししたように、乾太くんは乾燥時に生じた熱を外に排出するため、その排出ダクトを通じて、逆に「外からの冷気」が入ってくるリスクがあるんです。
【対策方法】「ダンパー付排湿口ガイド」を追加しよう!
(出典:リンナイ)
この外気の逆流については、乾太くんのオプションである「ダンパー付排湿口ガイド(逆流防止弁)」を使うことで防げます。
そこまで高いものでもありませんから、乾太くんを採用する際には、絶対に採用しましょう。
パターン2:断熱欠損により寒くなってしまうケース
乾太くんは、排熱用のダクトを外に繋げるためにも、壁に穴を空ける必要があります。
すると、穴の部分が「断熱欠損(断熱材がない状態)」となってしまうため、そこから冷気が入ってきて、洗面所が冷えてしまう…というリスクがあるわけです。
【対策方法】ダクト周りをしっかり気密処理しよう!
乾太くんの「ダクト周りに手を当てたら、なんか寒い気がする・・・」という場合は、「貫通したダクト周り」に隙間ができないよう気密処理を行うようにしてください。
もし上記のように少し寒いような…という場合には、一度工務店さんに相談してみるのが早いですね。
デメリットと対策②:排気の音がうるさい
これは実際に動いているところ見ないことには判断が難しいかもしれませんが、結構うるさいです。
例えば、排気部の先にお隣さんのリビングとかがあると「ちょっとうるさいな」と言われる可能性もゼロではないと思います。
【対策方法】外側に「専用トップ」を付ける
まずは排気部の設置箇所に注意するという点。特に排気部の先にお隣さんの窓が来ないようにするのが理想です。
もしこの位置調整が難しいorそもそも静かにしたいのであれば、外側につける「専用トップ(騒音軽減装置)」を導入するのがいいですね。
ダイレクトにお隣さんに風が行くことも防げますし、大体10デシベルぐらい静かになりますから結構いいですよ。
デメリットと対策③:都度フィルター掃除が必要
これは一般的なドラム式洗濯機でもいえることなので、デメリットというほどではありませんが、乾太くんにもフィルター掃除は必須です。
この手間と感じるかもしれませんが、埃がある程度「布状」になるので、「そこまで掃除しづらい」と感じることはないと思います。
どれを買えばいい?乾太(かんた)くんの選び方を解説
乾太くんのサイズ/グレードの選び方は?
乾太(かんた)くんの種類は?
(出典:リンナイ)
乾太くんには、「スタンダード」と「デラックス」という2グレードあり、容量の違いも含めると全部で5種類あります。
スタンダードタイプ |
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デラックスタイプ |
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【結論】「5kgデラックス」が推奨推奨
まず結論から言うと、「デラックスタイプ(6kg)」が推奨です。
6kgというと少々分かりづらいかもしれませんが、4~5人家族なら大体6kgで対応できますよ。
洗濯物が多い場合は「9kgタイプ」が推奨!
ただし洗濯物が多い人は5kgだと足りません。
目安としては、「10kg以上の洗濯機」を使っている人であれば、「9kgタイプ」にした方が良いと思います。
当然容量が大きいと、その分ランニングコストも上がってしまいますが、ここら辺は自分の家族構成や洗濯頻度などで選んでみてくださいね。
デラックスの方が良い理由は?
<デラックスタイプ(左) スタンダードタイプ(右)>
(出典:リンナイ)
「スタンダードの5kgじゃダメなのか?」という件についてですが、デラックスタイプにすると「シーツ/布団コース」が追加されます。
特に子どもが小さい頃は、お漏らしもあるでしょうし、布団類を干すのって一苦労ですから、デラックスタイプにしておいた方が良いですね。
また、デラックスタイプから糸くずフィルターが「ドア下」になるため、毎日のお手入れもかなり楽になりました。スタンダードタイプの場合、フィルターがドラムの一番奥にあるので、メンテナンスが結構大変になりますよ。
乾太(かんた)くんの「設置台」は?
設置台に関しては、乾太くんの専用台が推奨です。
やっぱり洗濯機のサイズによって棚の大きさも変わりますし、乾太くんは結構重いので「棚の強度計算」も必要になります。
そのためオリジナルの台を導入するよりも、「専用台」を購入するのがおすすめ。
正直あまりおしゃれじゃありませんが、洗濯機を置いてしまえばそれほど目立ちませんし、来客時に見られるようなところでもありませんから、強度面や安全性なども考慮して「専用台」がベストですね。
リンナイ側が推奨してる他社棚もあり
(出典:リンナイ)
先述の「リンナイが販売している専用棚が嫌!」という場合は、リンナイ側が「推奨品」としてカタログにも掲載している他社販売の専用台を検討するのもアリですね。
中には洗濯物を出した後に畳む用の引き出しがついているものもあるので、好みに応じて選んでみてください。
乾太(かんた)くんはどこで買えばいい?
購入を予定している方にとって、「どこで乾太くんを買うべきか?」というのも気になりますよね。
とはいえ、乾太くんは乾太くんですから、どこで買ってもらっても差はありません。
製造メーカーのリンナイから購入してもOKですし、販売してるガス会社から買ってもOKですよ。
乾太(かんた)くん導入に関するよくある質問
Q.ガス引込費用なども含めると、いくらぐらいかかる?
ガス引込費用については、大体15~20万円くらい。
これに加えて、乾太くん本体・設置費用で25~30万円くらいかかりますから、ザっと「導入に40~50万円くらいかかる」と思ってもらえればOKでしょう。
「乾燥機に40~50万」というとかなり高く感じるかもしれませんが、実際家事のラクさが全然違いますから、その金額をかける価値は十分ですよ。
せっかくなら「炊飯器」にもガスを!
乾太くんのためにガスを引くのなら、キッチンにもガスを通して「ガス炊飯器」を使うのもアリですよ。
一般的な電気炊飯器よりもめちゃくちゃ美味しく炊けるのでおすすめです!
Q.結局、「電気乾燥機」と「ガス乾燥機」どっちが良い?
当然ですが、電気乾燥機であればガス工事もいりませんから導入コストもだいぶ抑えられます。
最近では、この電気乾燥機も進化しつつあるわけですが、それでもガスに比べると乾燥時の”温度”が低いため、乾燥力が弱く、時間も電気代も結構かかります。
そのため、サブで使うなら電気乾燥機でもOKですが、メインで使うなら「ガス乾燥機一択」です。
Q.「ドラム式洗濯機」の乾燥機能じゃダメなの?
ドラム式洗濯機のメインはあくまで「洗濯」
ドラム式洗濯機の乾燥機能でも全然OKですよ。
ただし、ドラム式はそもそも「洗濯がメイン」の機械です。そのため乾燥容量は洗濯容量の半分くらいですし、乾燥の仕上がりがちょっと甘いです。
加えて乾燥までに時間もかかりますし、熱を室内に放出する仕組みのため、室内が暑くなって…というようなデメリットもあります。
4人以上なら「縦型洗濯機+乾太」がおすすめ!
こういったデメリットも考慮すると、ドラム式乾燥機は「洗濯物が少ない家庭」や「そこまで乾燥機を使わない人」におすすめですね。
一方で、せやま家のように家族が4人以上いる家庭は、「縦型の洗濯機+乾太くん」がおすすめ。洗濯と乾燥を同時並行でできるので時短にもつながりますよ!
Q.乾太くんにするならオール電化にしない方がいい?
IH・エコキュート派なら乾太くん用にガスを引こう
ガス乾燥機を使うためには、当然ながらガス使えないといけません。そうなると「オール電化とガス、どっちがいいの!?」なんて思いますよね。
正直、乾太くんを導入するためにわざわざガスコンロにする必要はありませんので、IHコンロやエコキュート派の人は乾太くん用にガスを引けばいいと思います。
オール電化の優遇料金はなくなってきている!
さらに「オール電化じゃなくなると、電気代が高くなるのでは?」と心配する人もいます。
これはエリアによっても異なりますが、関西電力の場合、すでに「オール電化の優遇料金」が廃止されています。
エコキュート推奨の料金プランはありますが、ガスを導入したとしても、その料金プランを使うことはできるため、今ではオール電化にこだわるメリットもなくなってきていると思います。(このあたりは地域によって異なるので、まずは自分の住んでいるエリアを調べてみてください。)
まとめ
乾太(かんた)くんの導入を検討する際に抑えておくべきは以下の通り!
乾太くんの導入メリット
- ①:わずか”60分”で乾燥完了
- ②:仕上がりがふわふわ
- ③:生乾き臭を抑えて除菌も!
- ④:導入コストもそこまで高くない
- ⑤:ランニングコストは1回80円程度
乾太くんのデメリットと対策
- ①:設置部屋が寒くなる可能性がある
⇒【対策】逆流防止弁+気密施工で対策! - ②:排気の音がうるさい
⇒【対策】オプションの「騒音軽減装置」をつけよう! - ③:都度フィルター掃除が必要
⇒【対策】デラックスタイプで手間を軽減!
乾太くんの選び方/Q&A
- 推奨は「デラックスタイプ(6kg)」
⇒10kg洗濯機の場合は「9kg」が推奨 - 導入コストは「40~50万円」ぐらい
⇒代わりにバルコニーを無くせば予算も抑えれ*/