2024.11.30
家づくりにおいて、そもそも2階建てと平屋のどちらがいいのでしょうか。今回は、平屋で家を建てることのデメリットについて、意外と盲点になるものも含めて解説していきます。
デメリットへの対策も解説していきますよ!
本記事の内容は、YouTube動画でも分かりやすく解説していますので、こちらもご覧ください!
参考動画:平屋のデメリット9選と具体的な解決方法|間取りの基礎知識
目次
平屋のデメリット9選!対策も併せて紹介!
平屋はメリットも多いですが、実はデメリットも多くあります。そのデメリットを知っておけば対策を立てることもできますよね。そこで、今日は平屋の9つのデメリットをチェックしていきましょう。平屋のデメリット9つとは、以下のものです。
- 外観がダサい
- 夏暑い
- 音が響く
- 足腰が弱る
- 床上浸水時の避難
- 空調計画が難しい
- 日当たりが悪い
- 割高
- 広い土地が必要
平屋のデメリット①外観がダサい
1つ目のデメリットは、平屋だと外観がダサくなること。公民館みたいになってしまうんです。そこで、対策としてはちょっとでも凹凸をつけてみるとか、窓のデザイン・ラインを工夫することがおすすめです。また、外構にしっかり予算をかけるのも良いでしょう。外構といえば家のお化粧なので、そこが大切です。特に平屋は外構が大事なので、家自体のデザインに凝りつつ、外構でしっかりとかっこいい家にすることを意識してください。
平屋のデメリット②夏暑い
夏はどうしても、2階建てなら2階、3階建てなら3階、マンションなら最上階が暑くなってしまうんです。その理由は、最上階のすぐ上には太陽があるから。つまり、平屋の場合は1階が暑くなってしまうんです。
その対策としては、上部の断熱をしっかり入れましょう。屋根断熱をしっかりしていくことが大切です。私としては、屋根の断熱は壁の2倍の厚みが必要だと考えています。2階建てでも屋根の断熱は大切ですが、平屋は特に上部の断熱が重要なので、ケチらないようにしてください。
平屋のデメリット③音が響く
平屋はLDKに子ども部屋や主寝室を隣接させる作りになりますよね。そうなると、LDKと居室の音がお互いに駄々洩れになってしまうんです。
その対策をするなら、LDKと居室は分ける間取りにする方が良いでしょう。キッチンの後ろ側にちょっと廊下を作るなど、廊下を隔てた家づくりをしましょう。やりすぎると廊下が長すぎてコスパが悪い家になるなど間取り作りは難しくなりますが、そこはプランナーの腕の見せどころ。施主としては、音漏れ対策に廊下で分けるように注意していきましょう。
平屋のデメリット④足腰が弱る
階段がないから、平屋だと運動不足になってしまいます。階段がないのが平屋のメリットですが、住んでみると意外とデメリットになると考える人もいるんです。また、最近ではテレワークが増えて通勤しなくなった人も多いですよね。その運動もなくなって、余計に太った、なんて人もいるんです。この対策はもう簡単。運動しろよ~ということです。運動・筋トレを意識していけば良いでしょう。
平屋のデメリット⑤床上浸水時の避難
床上浸水の時、逃げ遅れた場合は2階に避難するという対策もとれますが、平屋ではそれができません。そのため浸水リスクがある地域では、床上浸水に対する対策が必要になってきます。
たとえば、ちょっとロフトを作っておくことで対策になるでしょう。高く上がれる部分を作っておくなど、浸水リスクがある地域は意識してみましょう。また、他にも「早く逃げる」ということも大切です。避難指示を待たずに命を最優先に守るということが、一番大事な対策になってきます。
平屋のデメリット⑥空調計画が難しい
平屋は空調計画がとても難しいんです。たとえば2階建ての場合、1階のLDKをエアコンで暖めれば、暖気は上に上がるため、エアコン1台で2階の居室も暖めることができます。
一方、平屋の場合は横に広がっているからそれができません。空気が多少は動いてくるものの、2階建てのように上にいくほどは横に動かないので、LDKのエアコン1台のみで家全体を暖めるのは難しい可能性があります。
解決策としては、各部屋にエアコンをつけることですよね。ただし、エアコンの畳数表示はあてにならないことが多いので、オーバースペックでコスパが悪くなってしまいます。なので、LDKは普通の壁掛けエアコンで暖めて、各居室は屋根裏エアコンでカバーする方法がコスパとしては一番良いでしょう。ただし、失敗しやすいというリスクもあります。
もう一つの対策方法としては、床下エアコンをつける方法。基礎は全部繋がっているので、床下を暖めることで部屋中を暖めることができます。冬の場合は、下から上に暖気が上がるので、理に適っていますよね。ただし、夏の場合は自然に冷気が上がってこないので、結局は夏用に壁掛けエアコンを各居室につける必要がある可能性が高いんです。
そこで、総合的に見たらLDK1台+屋根裏エアコン1台の合計2台がおすすめです。
エアコンの畳数表示に関しては、ぜひこちらの記事もご確認ください。
・何畳用のエアコンが最適か?一瞬で計算する方法|エアコン容量早見表
屋根裏エアコンに関しては、ぜひこちらの記事もご確認ください。
・せやま式屋根裏エアコン 設計マニュアル 概要版|夏の暑さ対策
平屋のデメリット⑦日当たりが悪い
ここからは良く言われる平屋のデメリットですよね。平屋は、どうしても日当たりが悪くなりがちです。たとえば、玄関がありLDKがあり、その奥に和室がある構造だと窓が小さくなりがち。これはめちゃくちゃ暗くなるので、やめた方が良いでしょう。
せめてダイニングやリビングを南側にして、窓をつけるような間取りにするのがおすすめです。もしくは、和室を開放させて和室側にも窓を作ったり、LDKを角に持っていって二面採光にするような対策がいいでしょう。居室はともかくLDKが暗いのは、もう致命的です。なので、必ずLDKの明るさを最優先に考えた間取りになるよう意識してください。
平屋のデメリット⑧割高
総2階で30坪の家より、30坪の平屋の方が高くなります。基礎も屋根も倍になるから、そりゃそうですよね。ただし、サイズを抑えれば値段を下げることもできます。30坪の家ではなく、平屋であれば28坪ほどでも十分なんです。92㎡~93㎡の平屋なら十分ですよね。マンションでもそれくらいの広さがあればVIPです。しかもマンションは基本的に南側にベランダがあるので、北側の玄関からLDKに行くまでに長い廊下があります。
でも、平屋なら玄関の位置を変えることで、その長い廊下をなくすことができます。なので、90㎡のマンションよりも、広く感じる間取りを作ることができるんです。なので「家といえば30坪以上!」なんて固定観念に縛られることなく、サイズを小さくしてコスパの良い家を作っていきましょう。
平屋のデメリット⑨広い土地が必要
これは確かに「そりゃそうだよね」というデメリットですよね。ただし、田舎なら普通にいけるでしょう。たとえば土地が50坪あって、建ぺい率が60%だったら、30坪の家が建てられるわけです。田舎なら、50坪の土地って結構普通ですよね。
これが都会だったら「50坪の土地なんて大きいな!」となりますし、30坪でも広く感じるでしょう。ただ、田舎なら50坪なんて普通です。それなのに、50坪もあるのになぜか2階建ての家を建てる人が多いんですよね。なので、広い土地があるなら平屋がおすすめですよ。
まとめ
平屋のデメリット9選と対策方法
- 外観がダサい→外構をしっかりする
- 夏暑い→屋根裏断熱をしっかりする
- 音が響く→間取りを工夫する
- 足腰が弱る→運動する
- 床上浸水時の避難→ロフトを作っておく
- 空調計画が難しい→屋根裏エアコンを活用する
- 日当たりが悪い→間取りを工夫する
- 割高→サイズを小さめにする
- 広い土地が必要→田舎に家を建てれば問題なし